ホームセンターも臨戦態勢? 映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』公開へ!

いよいよMaster of the Universe改めFifty Shades of Grey(以下FSoG)が、ブロックバスター映画に姿を変えてスクリーンに登場します。Twificファンのみなさん、お元気ですか~? 🙂

小説版が発売されたときも大騒ぎでしたが、映画はその比ではありませんね。特に興味がなくとも、ネット、テレビやラジオのニュースやトーク・ショー、雑誌、スーパーボウルのCM、パロディなどなど、どこを向いてもFSoGの話題から逃れられません。こんな状況では“If you can’t beat ‘em!”--というわけで、映画版FSoG記念の号外です!

Spongebob Squarepants film posters spoof Fifty Shades of Grey (Photo: independent.co.uk)

Spongebob Squarepants film posters spoof Fifty Shades of Grey (Photo: independent.co.uk)

実はさきほど、何か面白そうな記事がないかとHuffington Postを覗いてみたのですが、関連記事があまりに多く、まわれ右をして引き返してきました。さすが世界中で売れに売れたビリオンセラー小説です。

ただし、日本での売れ行きだけはイマイチだったと、作者が認める。
Fifty Shades of Grey author EL James: ‘I had to fight for a lot of things really hard’ | Telegraph

Have the books had similar success all over the world?

Except in Japan. It’s doing OK in Japan, but women don’t talk to each other there. They’re so private about what goes on in the bedroom. That was interesting.

E. L. Jamesさん(とたぶんマーケティング・チーム)の分析が正しいのか、興味深いところではあります。加えて、うちの近所にあるTSUTAYAの海外文学コーナーを判断材料にしていいなら、ジャンルとしての翻訳文学が低迷の一途をたどっています。 😥

映画監督と原作者の激しい攻防、最後に笑ったのは…?
Fifty Shades of grating teeth: EL James ‘threatened boycott’ of film if dialogue rewritten | The Guardian(”** shades of ~”系のモジリが大量生産されるなか、この見出しはお気に入り)

Sam Taylor-Johnson and EL James. Photograph: PA (via The Gardian)

Sam Taylor-Johnson and EL James. Photograph: PA (via The Gardian)

監督や脚本家にしてみれば、文学的な評価が決して高いとはいえない原作を、いかに優れた映画に仕立て直すかが腕の見せ所。映画制作会社Universalは、受賞経験のある脚本家を雇い入れます。ところが原作者Jamesさんは、脚色やセリフの変更要求に徹底抗戦。

[…] James went through the final screenplay and removed all Marber’s tinkerings, threatening to alert her fans on social media if she were challenged.

The Hollywood Reporter also claims James, and not director Sam Taylor-Johnson, had final say over the movie’s dialogue.

原作者、強ーっ!!! 😯 😯 😯

Jamesさんは、もとは英TV業界、そして『トワイライト』(小説・映画ともに酷評されながらファンの熱狂的な支持を得て商業的には大成功をおさめた)ファンダム出身です。上の記事に見られるような強硬姿勢は、ファンベースやファン心理については肌感覚で知っているという自信のあらわれなのかもしれません。重要なのは自分やFSoGファンが満足できる作品づくり。批評家や世間一般の評価なんて、最初からほとんど気にしていないのではないかしら(そんなのをいちいち気に病んでいたら、Twihardなんてやってられません)。

これでは対立が起きないほうがむしろおかしい。ハリウッドではふだん隅に押しやられがちな女性が、原作者や監督として真正面から角を突き合わせ、パワフルな勝負を繰り広げただなんて痛快ではありませんか。

Jamesさんの脅し文句がはったりでないことは、映画制作会社も十分理解しています。当初、主役のGrey役をオファーされた俳優さんは、ファンダムの 轟々たる不賛成の声を受けてあっさり降板させられ、2人目のDornanさんも苦労されているご様子。映画公開前のPR行脚が相当過酷だったのか、もはややけっぱちに近いような…。

“I think a lot of people try to undermine the whole thing,” he says. “But it’s hard to undermine something that’s so successful. Mass appreciation doesn’t always equate to something good. Think of Hitler! […]

“The other day, this woman came up and started shouting at me, ‘Matt Bomer’s the real Christian Grey,’ ” Dornan says. “And I was like, um, okay.”
(Elle, January 12, 2015)

しかし、原作者がここまで頑張ってくれるというのは、それが吉と出るか凶と出るかは別として、ちょっと羨ましい。私の大好きな小説も映画化されることが決まり、おかげでキャストが発表されるたびにそわそわしてしています…。

さて映画FSoGのレビューですが、これまでに見聞きしたのは、極悪な原作にもかかわらず、監督とヒロイン役Dakota Johnsonのおかげでヘイターが望んでいたほど酷い作品にはなっていないという案外好意的なものと、酷評の書き方コンテストみたいなの(ファンフィク読者として言わせてもらえばトンチンカン批評も混じっている)。なんとなくSam Taylor-Johnson監督も不利な条件のもとで善戦したという印象です。

FSoGのDVD特典に、原作者と、それとは別に監督&脚本家の音声解説をつけてくれたら、それぞれ面白い話が聞けるに違いありません。映画『プライドと偏見』の監督みたいに、2時間ノンストップでしゃべり倒してほしいな(笑)。

柔軟剤から赤ちゃん用品まで、なんでもありの便乗商法

原作者Jamesさんが監修した『Grey氏のお道具コレクション』をはじめとして、各種取りそろえてあります。以下はほんの一例。

Fifty shades of grey, tacky merchandise | The Guardian

Photo: The Guardian

Photo: The Guardian

  • 赤ちゃん連れでお越しください、ママやパパのためのFSoG上映会(赤ちゃん寝通してくれるといいですね…)。
  • いつものアールグレイより複雑な香り? Fifty Shades of Earl Grey紅茶。
  • 背徳にまみれた[1]あとは、FSoG印の柔軟剤を使ってお洗濯を。
  • FSoG仕様のテディベア。クマちゃんはダークスーツに身を包み、ネクタイの色はもちろんグレイ。小道具もついてきます。

すでに続編の製作も決まったという映画が完結したあとで、ユニバーサル・スタジオに『Grey氏とAnaの秘密の部屋』というR指定のアトラクションが登場しても驚きません。

英国の大手ホームセンターB&Qは、映画公開にそなえて在庫を増やすよう指示
Fifty shades of grey tape: B&Q tells stores to stock up on b*****e hardware | The Guardian

商魂たくましい、いやいや、プロですな。Grey氏の『趣味のお道具』の一部は、地元のホームセンターで入手可能です。さらには映画に触発されて部屋の壁紙を張り替えたり、すでにある家具に手を加えてみたいという方もいらっしゃるかもしれません。ご質問があれば、それがDIYについてであれロープや結束バンドの常ならぬ使用方法についてであれ、遠慮なく店員に声をかけてください。

「お客様のあらゆるご要望にお応えすることが、わたくしどもの最優先事項でございます(キリっと真顔で)」。


FSoGがまだ『トワイライト』のファンフィクだったときは、Edward(のちのGrey氏)の『趣味』やBella(同じくAna)が体験するあれこれについてインターネットで調べようとしても、ヒットするのはポルノまがい、あるいはポルノそのもののどぎついサイトばかりで、気分は悪くなるし(笑)、どこまで信じていいのやら判断がつきませんでした。

それからわずか数年後の現在、一部のホームセンターへ行けばきっちり予習をすませた店員さんが待ち構えており(FFS!!!)、ハーバード大学では公開講座が開かれ、VOGUEが関連記事を掲載し、実際的かつごく健全な初心者のためのガイドのような、信頼性の高そうな情報にもわりあい簡単にアクセスできるようになっています(少なくとも英語圏では)。

小説FSoGが例外的に売れなかったという日本において、映画版FSoGは、はたしてどんな歓迎をうけるのでしょう。EL Jamesさんに奥ゆかしいと指摘されたやまとなでしこたちは、寝室の外で互いに語りはじめるのでしょうか?

(以下はややネタバレ気味の公式予告編と、オススメのパロディ動画)

Fifty Shades of Grey – Official Trailer (HD)

ラジオで映画評論家がDakota Johnsonの両親について話していて、そのあとで予告編を見ました。わー、本当に目元はお母さんのMelanie Griffith、顔の形はお父さんのDon Johnsonそのもの!(笑) お母さんのWorking Girlでの黒いドレス姿は可愛かったなあ。娘さんもスタイル良さそう。

DornanさんはGhostの親友役の人に似てるー。こういう細くて華奢な感じの男性が、 EL JamesさんやFSoGファンの好みなのかしら? それより何より小型機はいまでも『チャーリー』なの?!

50 Shades of Buscemi

わたくし、BatmanMichael Keaton派なのです。BuscemiさんのFSoGパロディは、KeatonのBatmanから騒ぎのあの両極端な演技を足して、ぎゅぎゅ~っ!と凝縮したみたい(笑)。これはFSoGファンならずとも必見です!


注1:早川書房さんの傑作リード文『女子大生のアナは、巨大企業の若きCEOグレイに一目合った瞬間、人生初めての激しい恋に落ちた。しかし、彼には背徳にまみれた秘密が……』より。

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イオ について

何の因果かfanficにハマってしまいました...。ficrecs.wordpress.com gaudynights.wordpress.com
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ホームセンターも臨戦態勢? 映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』公開へ! への2件のフィードバック

  1. niemama より:

    お久しぶりでございます。A.W.O.L状態の煮ママでございます~。。。
    管理業務、おろそかにし放題で大変申し訳ない。
    そして今回のオモシロ素晴らしい記事、ありがとうございます。

    帰国後、ワーキングマザーとなり、本サイトはおろか、自分のFBやTWITTER、メールすらほとんどしない(できない)とかなり健康的?な生活を送っていて、今回のFOSGフェノミナンもこの記事を読んで「えー!!!」と驚いたくらいなのでございます。

    いやいや、スポンジボブもグッズも「グレイの秘密の部屋」も笑わせてもらいましたわ~。
    ホント作ってほしい。連載中一生懸命「Red room」の内容を思い浮かべようとしてもさっぱり???だったころが懐かしい。今は映画館行けば見られますもんね~。いやいや記事読んで早速見に行きましたよ。私の住んでいる地方都市でもきちんとやっていてびっくり。(県内よっぽどの話題作でなければ上映されない)
    フロッガーってこういう形してるんだ~こうやって使うんだ~へ~~~みたいな。

    早速、私も記事書かせていただきます。
    今回の公開、我々のサイトにとってもある意味マイルストーンですものね。
    イオの客観的かつクオリティー高い記事とは対照的に、
    主観的かつミーハーな内容になることについてはご容赦ください(笑)。

    • イオ より:

      Hello, stranger! いやいやお元気そうでなによりです。 🙂

      早速観に行かれましたか! 日本でもバレンタイン・デー公開というのには驚きました。セリフが少なくて翻訳がラクだったのかしら?(笑)
      煮ママの映画レビュー、読んでみたいのだけれど、映画の評判が案外悪くないため「DVDレンタル最安価格なら観てみてもいいかな~」という気分になっているので、ひとまず我慢しておきます。 😉

      マイルストーンというのは本当にその通りだね。FSoGに続いて、ガブ様やHarry Stylesさんのファンフィクも映画化されるとか。またハリポタ&MoRがパイの日(3.14)に完結予定で、作者Eliezerさんはヒューゴー賞ノミネート、さらにはダメモトで出版化を目指しているそう(売上はチャリティへ)。ハリポタ作者JKRやハリポタ役のダニエル君にコネのある方は hpmor.comまでご一報を!とのことです。最近のこの勢いにのって実現してほしいなあ(スタトレのファンフィクみたいなRedshirtsが受賞したことを考えると、少なくともヒューゴー賞ノミネートは行けそうな気がする)。

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